ある日、シェアメイトからこんな提案。
「Kent-san、もうすぐシドニー離れるし、まだ行ったことがないところに行きたいと思っているんだけどさ、バイト仲間にポートスティーブンスにイルカ観にいこうって誘ったら、みんな予定が合わなくてさー。仕方ないからKent-san、一緒に行ってくれない?」
かわいくないヤツ。なんで「一緒に行ってください」って素直に言えないかねこの男は・・・。まー、シェアメイトがシドニーを離れるのは事実だし、このところ一緒に出かけることもなかったから、イッチョ行ってくるか。
「その代わりさー、そのアレンジ全部自分でやってね。だって韓国系の旅行代理店使ったほうが安いじゃん。よろしく。」「OK、OK」ということで話は決まり。
韓国系の旅行代理店は確かに安い!ある日系の旅行代理店で、ほぼ同じ内容のツアーをチェックしたら、なんと一人約A$200!!韓国系代理店、まさかのA$35!!!
その内容は両方ほぼこんな感じ。
ワイナリーでワインテイスティング
ネルソンズベイで4WDに乗って砂浜を突っ走る
サンドボードではしゃぐ(下記参照)
イルカに会いに行く
しかし、このA$35のツアー、希望の日にちはもう一杯で、同じ内容でなぜかA$75のツアーは空いているとのこと。はい、行ってきましたA$75で!!
2008年8月10日(日)、雲ひとつない快晴。参加者はちろん全員韓国人。ドライバーさんも韓国語オンリー。同じバスに乗り込んだのは7人だけのマイクロバス。A$35のツアー参加者は総勢60人の高級大型バス。最初は「なんでだ、韓国!」って思ったけど、ツアー中に気がついた。A$35は、何をするにも60人が終わらないと次へいけない。その点、A$75は身が軽い。何をするにも早い早い。なにか納得できないものは感じつつも、なぜか納得のA$75。まー、いいや、とりあえず楽しもう。
マイクロバスの運ちゃん、出発してからノンストップでガンガンしゃべる!韓国人は日本人よりもノリがよく、運ちゃんの問いかけに「イエーイ!」とかその都度反応したりして、隣に座っているシェアメイトもノリノリで運ちゃんに反応。「えっ、日本のハトバスツアーとなんか違う・・・(戸惑いの図)。」日本人だけ一人いるってことで、「今日は日本人も特別参加で乗ってるよ!」ってなことも言われていたなー。でも分らないからKent寝ることに決定。
2時間後、小さなワイナリーに到着。主に韓国系の旅行代理店と契約を交わしているのでしょう、オーストラリアと韓国の国旗が仲良く掲揚。ワイナリーのオージーのオネーチャンも韓国語でワインを説明。素人が聞いても英語のアクセントがわかるその韓国語にシェアメイト爆笑。
4-5回テイスティングして、Kentはなぜかビールを2本購入。家に帰ったら飲もう。
そのワイナリーから車で15分程度のところに、Nelsons Bayというビーチがあり、ここ が素晴らしい!!普通のビーチの何倍もの砂があり、まるで砂漠。観光客用にラクダまでいる始末。空は雲ひとつない快晴。で、その写真がコレ(→)。Kentはじめての顔出し(恥)。人様にお見せする顔ではないので、ちょこっとだけね。なぜ、こういう開放的な場所に来ると人って跳ねたくなるんだろうね。って、Kentだけか・・・。
ここでのサンドボードなるものがまた爽快。とにかくこの砂の粒
子が細かいので、歩くたびに足が沈み前に進むのが一苦労だというのに、お山のテッペンまで上り詰めなくてはならないので、頂上に上がる頃にはもうヘトヘト。Kentは一度だけでギブ。この写真は参加していた家族の息子さん。こんな風にして板に乗って滑り落ちるんだよ。Kentはスピードつけるために手は使わずに滑ったら、運チャンにこっぴどく叱られた。
で、この砂のお山から5分程離れた街でランチ。このNelsons Bayの街に一軒だけある韓国料理屋さん。A$35ご一行様も、A$75ご一行様も皆このレストラン。えーっと、メニューはね、何かの骨でダシを取った白いスープに牛肉が少し入っていて、それにご飯とキムチ(白菜)とカクテキ(大根)。いたってシンプル。参加者7名は同じテーブルにつき、その瞬間手際よくスープに塩と薬味をいれて味を調整し、その薬味をどんどん他の人に回していく。誰が決めたわけでもないけど、何人かの人がキムチとカクテキをパッパッと壷から皿へと取り分けて配っていく。そして、ご飯をそのスープにガバッと入れて軽くかき混ぜ、スープをすするようにキムチと一緒に食していく。「みんな、今日会ったばかりだよね?」と聞きたくなるような鮮やかな役割り分担と流れ。シェアメイトもそれなりに役をこなしている。Kentだけ唖然としながらその流れを目で追って、どうやって食べるのかを学びマネをする。「オイ!シェアメイト!!自分だけ勝手知ったる面持ちでパクついていないで、きちんと食べ方説明せんかい!!」
このアッサリとした昼食が心地よく丁度良い。聞けば、この白湯スープにご飯を入れてキムチと一緒に食べるというのは、すごく一般的な韓国の昼食とのこと。どおりで皆手慣れているわけだ。
さて、ここからが本番!イルカだイルカ!野生のイルカ!でもね、つい数ヶ月前、例の友達のYを含む友達数人と、シドニーでランチクルーズに行ったんだよね。そうしたら、ハーバーブリッジ越えたあたりで、7頭もの野生イルカが船に遊びに来て、そう、アレはまさにイルカが遊びに来た感じ。船と同じスピードで泳ぎ始め、もう、ピョンピョンジャンプし始めて、参加者もうビックリ仰天!そんなことがあったので、本場ポートスティーブンスでは、イルカどころか鯨を期待・・・。7人で個人用の豪華ヨットに乗り込みいざ出航!!この日は風が強く波がえらく荒れている。デッキに出るも波しぶきがすごく早々に中に引き返してきた・・・。出航してから30分。まだ何も見えない。家族連れのお母さんは船酔いでギブアップ。Kentとシェアメイトはどこだどこだと目を凝らす。その瞬間船長さんが「ホレッ!!イルカが来た!!」と叫ぶ。船長の英語のアクセントが強く、イルカなのか鯨なのかサメなのか分らないけど、何かがいるらしい。シェアメイトは船の逆側に目を向けて必死に探す。いましたイルカの親子!!!波と波の間をすり抜けるように泳いでいた。「いたぞー!!こっち、こっち!!」しきりにシェアメイトを呼ぶKent。シェアメイトは、「えっ、どこどこ?」って回り込んできたけど、とき既に遅し・・・。「見えた?イルカ?親子連れだったよ」「うん、尻尾だけね・・・」。まー、シェアメイトには尻尾しか見えなかったイルカ見学ではあったが、値段の割にはなかなか盛りだくさんで楽しかったポートスティーブンス。Day Tripとして絶対お勧め。
2時間半かけてシティーに戻り、減った腹を満たすためにカップラーメンをコンビにで買い、家についてから食べました(笑)。
そんなシェアメイトも、イルカの後すぐシドニーを離れ、Kentは2ヶ月ぶりに平和な一人暮らしを再開しました。今考えれば台風のようなヤツだった。
最後にシェアメイトが漏らした言葉が印象的だったのでご紹介・・・。
「シドニーは本当に美しい都市。こんなところに住めた10ヶ月は幸せだった。でも、「アルバイトをする」ということを主目的にすると現実を思い切り知らされた。ビザの問題、英語力の問題。英語力がないと、思うような仕事はゲットできないという厳しい現実を見た。韓国人でも日本人でも、ワーホリで思うような仕事ができなくてもよしとする人はたくさんいるけど、自分はそれをどうしてもオーストラリアでやる意義を見出せなかった。だから1年待たずに帰る。早く韓国に帰って、もう一度英語をきちんと勉強して、今度は学生としてオーストラリアに戻ってきたい。大学で勉強して、自分の将来のキャリアにつなげるんだ。自分は2年制のCollegeしか出ていないから韓国での就職は限られる。だから大学で学士号とってStep Upにつなげたい。今からでも挑戦できるよね。Kent、その時は、また少しの間だけ世話になってもいいかな?」
彼なりの心意気がはじめて見えた瞬間だった。
「もちろん!」

さすがシーフードのスペシャリスト友人Y。今回はちょっとした小技を使いました。写真の手前から