ホームステイを楽しむコツ


オーストラリアのホームステイはペイイング・システムと呼ばれ、ホストファミリーに滞在費を支払うシステムです。 現在では世界中のほとんどのホームステイがこのシステムを取っているようです。一部、ボランティアのホームステイもありますが、日本の学校や教育団体が主催している交換留学制度などを利用する場合に限定されています。

ホストファミリーにお金を払うと言うと、「ビジネスで留学生を受け入れている」と思われる人もいると思います。でも、逆の立場で考えてみてください。あなたの家で外国人の留学生を受け入れることはできますか?仮に家賃をもらっているとしても、言葉が通じない外国人に家の鍵を渡して、一緒に住むということはとても勇気がいることだと思います。ホストファミリーにお金を払うことは事実ですが、必ずしもホームステイがビジネスで行われていると言い切れるものではありません。

また、ホームステイの費用を他の滞在方法と比較すると、ホテルや民間寮よりも安い費用で宿泊できます。フラット(アパート)で自炊をすればホームステイよりも安上がりだと言う人もいますが、フラットは家具や食器を最初に買い揃えなければいけません。その点、ホームステイの費用には部屋代、家具、寝具、朝と夜の食事、光熱費が含まれています。まさに、スーツケース1つで滞在することができるのです。


ホストファミリーはどんな人?

ホームステイを手配している団体は、大きく分けて3つあると言えます。 1つ目は留学先の学校、2つ目は学校が提携をしているホームステイ手配を専門とした会社、そして3つ目は地域団体等(ロータリークラブ等の地域に貢献している非営利団体)です。

通常の私費留学の場合、学校もしくはホームステイ手配会社にホームステイの手配を依頼し、地域団体等は日本の団体と提携がある交換留学などに貢献しています。どのタイプのホームステイもホストファミリーとなる家庭はごく普通の一般家庭で、海外からの留学生を“ボランティア精神”で受け入れてくれています。新聞広告や口コミなどで「余っている部屋を海外から勉強に来る学生に貸してください。」という募集を知り、留学生をサポートしたいという気持ちを持ってホストファミリーに立候補してくれた人たちなのです。

ホームステイの家庭によって、ホストファミリーになる動機はそれぞれ異なります。子供の教育のために外国人との交流させたい、海外に興味があるので話をしてみたい、自分自身が海外のホームステイをした経験がある、子供が海外でホームステイをしているから、子供が自立して家を出てしまったので寂しい、若い学生の役に立ちたい、英語を教えたことがあるなど、さまざまな理由が存在します。そして、何よりも“普通の家庭”だからこそ本物のオーストラリアの生活が体験できるのです。

ですから、ホームステイをされる皆さんもホストファミリーの期待に応えるように、できるだけコミュニケーションを取って言葉や生活習慣を学び、日本のことをお話してください。ホームステイは“留学中の滞在手段”だけでなく、日本を正しく理解してもらう国際交流の大切な機会なのです。 1万人の日本人学生がオーストラリアの1万家庭に滞在することを想像してみてください。皆さんがオーストラリアに興味を持ったように、1万件のファミリーが日本を好きになってくれたらとても嬉しいことですね!


アタリとハズレの基準は?

ホームステイの体験談を読むと「アタリ」「ハズレ」という表現がよくされていますが、これはホームステイをした人が勝手にイメージしていた“理想のホームステイ像”に近いかどうかで判断されています。単純に裕福な家庭と普通の家庭とを比較して、自分はハズレたと思い込んでしまうこともあります。また、学校やホームステイ会社が独自に設けているガイドラインに基づいてホームステイに適している家庭を登録しているため、手配先によって違いが出るのでしょう。

ただ、あなたの友達や親戚の家庭を想像してください。家族構成や家の間取り、食事の好みなどは家庭によってさまざまです。それと同じように、オーストラリアの一般家庭であるホームステイは、ひとつとして全く同じ環境の家庭はなく、それぞれの楽しみや考え方、問題をもっているものです。

また不思議なもので、長く滞在すればするほど、最初の印象と変わってしまうこともよくあります。到着して早々には「とても良いホームステイです!」と言っていた人が、1ヵ月後に全く逆の感想を言ってくることがあります。その理由は、周りの友人のホストファミリーと比較をしたり、ホストファミリーに対する要求が膨らんだり、オーストラリア生活に慣れて自分の生活スタイルが変化してきたからでしょう。


ホームステイを申し込む

できるだけ希望に近いホームステイを探してほしいという気持ちは、誰でも持っています。ただ、あまりにも希望が細かかったり多かったりすると、ホームステイの選択肢をかえって狭めてしまうことがあります。実際に、条件に当てはまらなかったホストファミリーの方が評判が良い…ということもしばしばあります。それでは、どんな点に注意してホームステイを申し込めばいいでしょうか?オーストラリア留学ネットのベテランカウンセラーが、上手にホームステイを申し込むコツを教えます。

基本条件をまとめる
ホストファミリーに対する希望よりも先に、自分の生活習慣をまとめてみましょう。たとえ1週間でも、ストレスを感じない環境で生活することが大切です。
  • タバコを吸うか?
    室内でタバコを吸ってもOKというファミリーはほとんどありません。
    ただ、家の庭やガレージなど決められた場所であれば喫煙OKというファミリーは、数は少ないですがリクエストは可能です。
    もしも内緒で家の敷地内でタバコを吸ったら…契約違反で追い出されます!
  • タバコを吸うファミリーでも問題ないか?
    日本の家族はタバコを吸いますか?室内でタバコを吸うホストファミリーは大変少数ですが、念のためにNon-Smokingのファミリーをリクエストしましょう。
  • 動物アレルギーはないか?
    アレルギーがある人は何よりも優先してもらわなければいけない条件です。8割以上のホストファミリーは何らかのペットを室内で飼っています。
  • ペットを家の中で飼っていても問題ないか?
    犬や猫は室内で放し飼いのホームステイが多いので、「大型犬が怖い」など苦手な動物があれば伝えておきましょう。「ペットなし」というリクエストをするとホストファミリーの選択肢が狭まりますので、具体的にどの動物が苦手なのかをハッキリと伝えておきましょう。(ピークシーズンはリクエストが適わないこともあります!)
  • アレルギー体質ではないか?
    ペットはもちろん、食べ物などのアレルギーがあれば伝えておきましょう。また、万が一の時のために、アレルギーの薬を忘れずに持って行きましょう。
  • 食べられないものはないか?
    嫌いなものは最初から伝えておきましょう。もちろん、オーストラリアに到着後でも口に合わないものがあれば、はっきりとホストファミリーへ伝えましょう。我慢して完食すると、「好きなもの」だと勘違いされてしまいます。
  • 小さな子供と一緒に生活ができるか?
    小さな子供が苦手な人は、具体的に「何歳以上ならOK」なのかを伝えてください。 逆に、中学生や高校生になると勉強やクラブ活動が忙しく話をする機会がなくなるので、子供とコミュニケーションが取りたい人は「小学生ぐらいの子供がいる家庭」がおすすめです。

ホームステイの希望を伝える
ホームステイを申し込む際に、基本条件は絶対に伝えておかなければならない項目ですが、それ以外の希望も一緒に伝えておきましょう。ただ、皆さんにそれぞれの希望があるように、ホストファミリーも留学生に対する希望があります。そのため、学校やホームステイ会社のスタッフが、お互いの希望をマッチングさせてホストファミリーを決定します。

学校もホームステイ会社も必ず希望通りのホストファミリーを手配する保証はしていませんので、どうしても外せない希望がある場合は正式な申し込みの前に確認をしておくことが大切です。また、今までに実際にあったホームステイの希望で、難しいケースに対する学校やホームステイ会社からの一般的な回答を紹介します。

「インターネットを使える環境がいいのですが…」
オーストラリアでは日本と違い、ADSLやケーブル回線は一般家庭ではそれほど普及していません。そのため、ダイヤルアップ回線が主流となり、インターネットを利用していると電話が使えない状態になります。ホームステイ先でインターネットを利用する場合、オーストラリア到着後に使用頻度や電話料金(アクセスポイントまでの通話料)についてホストファミリーにと交渉をして、許可を得てください。

「白人の家庭がいいのですが…」
人種を限定することは、他国からの移民を幅広く受け入れているオーストラリアではタブーです。ただ、実際にあったトラブルとして、「家では英語以外の言葉でばかり話をするホストファミリー」というケースがありました。そのため、リクエストの仕方として、「家の中では英語がメインのホストファミリー」という言い方をするとスマートです。

「母子家庭ではない家族がいいのですが…」
家庭の事情によって、両親が揃っていない家庭が多いのはオーストラリア以外の国でも同じです。リクエストとして学校へ伝えることはできますが、残念ながらあまり重要視をしてもらえません。また、学校やホームステイ会社のスタッフに対して良い印象を与えないこともありますので、なるべく控えた方がいいリクエストのひとつです。

「共働きで昼間に誰もいない家庭では困るのですが…」
オーストラリアは共働きの家庭がほとんどです。また、オーストラリアでは18歳以上が成人として見なされています。18歳以上の留学生を受け入れるホストファミリーは、学生の面倒を見るという観念は一切ありませんので、大人として自覚を持った行動を心掛けましょう。


出発前の準備

ホームステイをする前にどんな準備をした方がいいでしょう?ホストファミリーとスムーズなコミュニケーションを取るためにも、日本でできることはやっておきましょう!

英語の準備
当然ですが、ホームステイ先では英語ONLYです。英語に自信のない人は、海外旅行やホームステイの英会話集を買って、単語や基本表現を丸暗記しましょう。

あいさつの練習
朝晩のあいさつは基本です!また、 Thank you(ありがとう。)、Please(お願いします。)、Pardon(もう一度言ってください。)、Excuse me(失礼ですが…)がスムーズに言えると、ホストファミリーに対して好印象を与えます。

手紙(メール)を書く
強制ではありませんが、できれば出発前に挨拶をしておくとホストファミリーに礼儀正しい印象を与えます。英語で手紙を書くことに抵抗のある人は、日本的な絵ハガキだけでも送っておきましょう。楽しみにしている気持ちを伝えれば、到着後もすぐに仲良くなれるでしょう。

お土産の用意
お土産という習慣はなく、あくまでも“気持ち”ですので、あまり高価なものを渡すとホストファミリーは困ってしまいます。日本的な和紙や風呂敷、小さな子供のいる家庭なら日本のキャラクター商品はいかがでしょうか?また、家族1人1人に準備せず、1家庭に1つで十分です。また、出発前に時間のない人は、滞在の後に小さな花束やチョコレートをプレゼントすると喜ばれます。さらに日本に帰国してから、お礼の手紙を書くことをお忘れなく。

写真を持っていく
家族や友人の写真を持っていきましょう。特別な写真ではなく、家族で食事をしている写真や学校や職場の写真を見せると興味を持たれます。お互いの写真を見せ合いながら話をするだけで、ホストファミリーとの会話がはずみます。


ホームステイの心構え

ホームステイを成功させるポイントは、“郷に入っては郷に従え”と“親しき仲にも礼儀あり”です。日本とは生活習慣の違う家庭で一緒に生活をするわけですから、その家庭の生活リズム、生活サイクルに合わせるように努力してください。また、朝晩の挨拶をするなど普段から礼儀正しく接することによって、ホストファミリーに好印象を与えます。最初は窮屈に感じるかもしれませんが、ホームステイ体験で得られるものもきっと多いはずです。

あいまいな返事は禁物
日本語では「多分」「どちらでもいい」という意味の言葉をよく使いますが、オーストラリアで同じように使うと「意見を持たない人」として見られてしまいます。最初は英語に自信がないので仕方がないのですが、分からない時にはあいまいな返事はしないようにしましょう。

分からない時は筆談で
英語が聞き取れない時や単語が分からない時は、紙に書いてもらいましょう。こちらが相手の言っていることを真剣に理解しようとする態度を表せば、相手は快く紙に書いてくれます。

帰宅が遅くなる時は連絡を
帰宅が遅くなる時や夕食を外で食べる時、外泊をする時は必ず事前に連絡をしておきましょう。連絡もなく夜遅くなっても帰ってこないと、心配して警察に捜索願いを出すことも本当にあります。

友達を呼ぶ時は事前に許可を
友達をホームステイ先に呼びたいときは、事前にホストファミリーの許可を取っておきましょう。また、食事時間帯や夜は避けるようにしてください。

ホームステイを出る時は早めに知らせる
ホームステイを出て他の滞在先へ引越しをする場合は、何日にチェックアウトをする予定か早めに伝えてください。また、申し込みをしていた期間よりも延長をしたい場合も、ホストファミリーと手配してくれた学校もしくはホームステイ会社へ早めに伝えてください。伝えるタイミングは学校やホームステイ会社によってルールがありますが、おおよそ2〜4週間前が目安です。

ホストファミリーと信頼関係を築く
オーストラリアは移民の国なので、さまざまな国のバックグラウンドを持つファミリーが生活しています。ホストファミリーの中には生まれや育ちがオーストラリアでも、親の世代が外国から移民をしてきたために食事の味付けや生活習慣が他のホストファミリーと異なる家庭もあります。ホストファミリーがあなたを寛大に受け入れてくれているように、ホストファミリーの生活スタイルを理解する努力をしましょう。たとえ英語が上手に話せなくても気持ちは自然に伝わり、それがホストファミリーとの信頼関係につながります。


ホームステイのトラブル

ホームステイで困ったことがあれば、学校やホームステイ会社に相談をしてください。我慢したり悩んでばかりいては、せっかく楽しみにしていたオーストラリア生活が辛い思い出になってしまいます。公正な立場でホストファミリーに問題があると判断した場合は、すぐに他のホームステイへ変更をしてくれるはずです。まずは気軽に話をしてみましょう!

トラブルの種類
ホームステイのトラブルは、話し合いによって解決ができるケースと解決ができないケースがあります。話し合いによって解決が難しいケースとは、以下のようなものです。状況を正確に学校やホームステイ会社へ伝えて、別のホームステイへ変更をお願いしましょう。
  • ホームステイ代を故意に二重請求された。食費などを余分に請求された。
    (ただし、ホストファミリーと外出した時にかかる実費は自己負担です。)
  • 滞在条件が急に変更になった。(例:引越し、ペットの有無、喫煙の可否など)
  • 子供がいたずらを繰り返して、注意をしても改善されない。
  • いつも食事が提供されない。
  • 不衛生で健康を害する恐れがある。 など

家のものを壊してしまったら
もしもカーペットを汚したり、家にあるものを壊してしまったら、正直にホストファミリーへ申し出てください。弁償する必要があるかもしれませんが、その正直な気持ちと謝罪をする気持ちがあれば、ホストファミリーはきっと許してくれるでしょう。また、正直に申し出をしないことによって、あらぬ疑いをかけられて大きなトラブルになることもあります。

自分で解決できるトラブル
ホームステイのトラブルで最も半数以上の原因が、ホストファミリーとのコミュニケーション不足です。英語力の問題からホストファミリーの言うことを正確に理解できず、お互いの誤解から少しずつ気まずい雰囲気となり、ついには口論になってしまうことも実際によくあります。ケンカになるほど話がこじれると修復はほぼ不可能ですが、居心地が悪くなった時点で冷静に話し合うことによって、驚くほど簡単に問題が解決するケースもたくさんあります。つまりほとんどのケースが、自分で解決ができる可能性があるトラブルなのです。

ホストファミリーとのコミュニケーション不足が原因でホームステイに対して不満を持っている人に話を聞くと、「お客様扱いをしてほしい」「期待しすぎている」「生活習慣になじもうと努力していない」という共通点があります。ホームステイに対して不満に思うことがあれば、まずは自分の生活態度を振り返ってください。日本と同じ生活ができないのは当たり前です。もしも以下の点に当てはまることがあれば、仮に他のホームステイに変更をしてもまた同じトラブルが起こるでしょう。
  • 英語力の問題
    ホストファミリーの言ったことを正しく理解できない。
  • 自分から話す努力をしない
    部屋に閉じこもり、ホストファミリーが話しかけてくれないと不満を持つ。
  • 勝手な思い込み
    ホストファミリーに直接確認をせずに、勝手な思い込みで誤解をする。
  • 日本と同じ生活スタイルをする
    何でも日本の基準で考え、オーストラリアの常識に合わせることができない。
  • 家族のルールを守れない
    シャワーや食事の時間など、オーストラリアの一般家庭のルールが守れない。

ただ、日本で恵まれた家庭環境で育った人や一人暮らしを長くしていた人にとって、どれだけ努力をしてもホームステイに馴染めないこともあります。実際にホームステイを体験してストレスを感じる時は、いつまでも我慢をせずにフラット(アパート)で一人暮らしをした方がいいでしょう。短期留学の場合はホテルや学生向けのレジデンスを紹介している学校もありますので、まずはオーストラリア留学ネットへお問い合わせください。日本での生活スタイルをよく考えて、自分に合った滞在方法を選択することも大切です。


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