
「中学を卒業したら、高校留学に挑戦させたい」こうした父母からの問い合わせが、年々増えてきました。英語力だけでなく豊かなグローバルセンスを身につけることが、生きる力(人間力)を強めるきっかけになるとして、1つの選択肢として考えられているようです。
移民社会を基盤とするオーストラリアは、懐が深く個性を重視する教育制度が特徴で、留学生を受け入れる体制が整っています。あわせて物価の安さや治安の良さ、気候の良さや日本と時差が少ないなどの暮らしやすさも大きなメリットです。
オーストラリアでは、中学と高校が一緒になっているセカンダリー・スクールがほとんどです。留学生がオーストラリアの中学・高校へ入学を希望する場合、直接セカンダリー・スクールへ入学を申し込むケースと、語学学校の中学・高校進学準備コースで英語力をつけてから入学するケースから選択することになります。オーストラリアの大学へ進学する場合と違い、中学・高校へ入学するために必要な英語力の基準は低いと言われていますが、確実に高校を卒業したいのであれば、1年遅れても語学学校の進学準備コースで勉強してからセカンダリー・スクールに入学することをおすすめしています。
セカンダリー・スクールとは?
オーストラリアの教育制度では、小・中・高校はトータル12学年制です。その中で留学の対象となるのが、YEAR 7〜YEAR 12(7年生〜12年生)と呼ばれる日本の中学・高校にあたる後半6年間で、主にセカンダリー・スクール(SECONDARY SCHOOL)で勉強します。また、中等教育期間では、前期(4年間)=ジュニア・セカンダリー(JUNIOR SECONDARY)と後期(2年間)=シニア・セカンダリー(SENIOR SECONDARY)に分かれ、前期の4年間が義務教育期間で、後期の2年間が大学へ進学するための準備期間と考えて良いでしょう。
オーストラリアのセカンダリー・スクールの4分の3が公立校で、残りの4分の1が私立校となっています。私立校の方が留学生に対してのケアがよく行き届いていることから、留学生は私立校を選ぶことが多いようです。ほとんどの私立校は英国国教会やカトリックなどの宗教系の学校で、カリキュラムには宗教の時間が含まれていますが、学生にその宗教に改宗するように強制されることはありません。
取得できる資格
日本の中学や高校を休学してオーストラリアの中学や高校に留学をし、日本の高校へ復学する場合は、日本の学校が留学中の単位を認めてくれるかどうか事前に確認しておくことが大切です。また、将来、日本の大学へ進学する場合は、日本またはオーストラリアの高校を必ず卒業していなくてはなりません。
オーストラリアの高校を卒業後、そのままオーストラリアの大学へ進学する場合は、必ず最終学年であるYEAR 12を修了していなければなりません。オーストラリアでは高校課程卒業前に各州の統一試験が実施され、その結果と学業成績によりトータルで判断される高等学校修了書(HSC-HIGH SCHOOL CERTIFICATE)が与えられます。オーストラリアの大学は個別の入学試験がないため、HSCの成績をもとに進路が決定されます。
また、TAFEや私立の専門学校へ進学を希望する場合は、ジュニア・セカンダリー(YEAR 10)を修了し、義務教育修了証書(SC-SCHOOL CERTIFICATE)が与えられれば出願ができるコースも数多くあります。
入学条件と授業料
原則として、日本での教育年数とオーストラリアの教育年数は同じとして扱われますので、例えば日本で中学を卒業して留学する場合、YEAR 10(10年生)に入学することができます。しかし、日本での学業成績以外に、TOEFLやIELTSといった英語力判定試験のスコアを入学時に求められます。英語力の目安は学校や入学する学年によって異なりますが、YEAR10へ入学する場合は英検で2級以上が一般的です。
英語を母国語としない留学生が、すぐにオーストラリア人の学生と同じように授業についていけるかというと、環境への適応や英語力などから難しい場合が多いようです。そのため、学力や英語力の面ではYEAR 10に入学ができても、1年間の間に平均以上の成績を収めることができず、結局YEAR 10レベルの勉強を2度繰り返すこともあるようです。
このようなことから、留学生は本コースをスタートする前、あるいは本コースと同時に留学生のための英語コースを受けることを条件にしている場合も多く、高校に英語コースがない場合は提携の語学学校でまずは受講するように指示をされます。語学学校によってカリキュラムは異なりますが、英語以外に数学や理科などの高校レベルの授業を行っている語学学校もありますので、学校を選択する上で確認をするといいでしょう。
授業料は公立・私立、学校などによりさまざまですが、目安として年間$8,000〜$15,000です。これ以外に生活費はもちろんですが、制服代や教材費、個人的なお小遣いが必要になります。
また、入学に必要な書類としては、中学・高校の成績証明書、卒業証明書、出席率の証明書、校長または担任からの推薦状、英語力の証明などを英文で準備をする必要になります。その他、学校によっては健康診断書や財政証明書(金融機関発行の残高証明書)などが必要な場合もありますので、準備は余裕を持って進めましょう。


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