
オーストラリアの大学は、ほとんどが国公立で、私立の大学はわずか数校です。1990年以降、大学とカレッジの統廃合が行われ、現在ではカレッジは存在せず、すべて総合大学に統合されています。
ほとんどのオーストラリアの大学では、2学期制を導入しています。大学の履修登録やオリエンテーションの始まる時期は、オーストラリアの秋にあたる2月と春にあたる7月です。新学年の始まる2月しか入学が認められないコースもありますので、専攻が決まったら大学の入学可能時期を早めに確認しましょう。
主な専攻コース
大学で学べる専攻コースについては、各大学により異なります。同じ専攻でも大学によって呼び方が異なる場合があるので、希望する専攻に関連したコースについて、大学のホームページやカタログなどで履修する科目の内容を調べることをおすすめします。以下は主な専攻コースの一例です。
| Aboriginal Studies | Accounting / Business / Finance | Australian Studies | Biological Sciences |
| Biomedical Science | Business Systems | Chemistry | Communication and Cultural Studies |
| Computer Science | Creative Arts | Graphic Design and New Media | Performance |
| Sound, Music and Production | Visual Arts | Creative Writing | Economics |
| Education | Engineering | Civil Engineering | Electrical, Computer and Telecommunications Engineering |
| Environmental Engineering | Materials Engineering | Mechanical Engineering | Mining Engineering |
| Engineering Physics | Geography and Geology | History | Information and Communication Technology |
| Law | Legal Studies | Management | Marine Science |
| Marketing | Mathematics | Modern Languages | European Studies |
| French | Italian | Japanese | Linguistics |
| Spanish | Nursing | Philosophy | Politics |
| Psychology | Public Health and Nutrition | Science, Technology & Society | Sociology |
| Statistics |
大学入学準備コース
留学生がオーストラリアの大学へ入学するためには、原則として英語力と学歴(成績)のみを入学の審査基準としています。そのため、英語を母国語としない留学生が自国の高校を卒業後、ストレートでオーストラリアの大学へ進学することはかなり難しいと言えます。 そこで、オーストラリアの大学入学の準備コースとして、Foundation Course(ファウンデーション・コース)やBridging Course(ブリッジング・コース)などがあります。
Foundation Course(ファウンデーション・コース)はオーストラリアの大学へ入学を希望する留学生のためのコースで、大学入学準備コースの代表格と言えます。多くのファウンデーション・コースは人文学系、理数系、ビジネス系の3つにコースが分けられており、大学の希望専攻分野にあわせて選択することができます。留学生が大学入学後に、スムーズに学習を進めるのに必要な基礎学力、英語力、適応力を身に付けることを目的にしていますので、コース期間中はかなりハイペースで英語での読み書きやコミュニケーションのレベルアップを図っています。
ファウンデーション・コースは、大学の付属コースや一部のTAFEで提供されており、大学が求める一定以上の成績で修了すると、その大学への入学が保証されています。提携のない他の大学への入学保証はありませんが、優秀な成績を修めると他の大学へ入学する場合でも審査に有利になるといわれています。
Bridging Course(ブリッジング・コース)は、大学の希望専攻分野ごとに分けられているファウンデーション・コースと異なり、もっと広い範囲の基礎科目を勉強します。そのため、多くのコースでは専攻による科目の組み合わせなどは細かく分けられていません。授業中のノートの取り方、レポートやリサーチなどの課題の作成方法、専門用語対策など、大学での授業をスムーズに受けるためのスタディ・スキルの基礎を身に付けることができます。ただし、ブリッジング・コースでは、ファウンデーション・コースのようにコース終了後の大学への入学保証はありませんので注意が必要です。
オーストラリアの成績評価
オーストラリアの大学の成績評価は、その教育水準を保つために、大変厳しく管理されています。単位を落とさずに優秀な成績を修めるには、年間を通じ学業に専念しなければなりません。評価の方法は大学や学部によって違いますが、通常、試験や提出課題などによって評価されます。チュートリアルへの出席頻度、実験や実践的なフィールドワークなども評価の対象となります。
以下はオーストラリアの成績評価の一例です。
各大学、学部により評価システムが違いますのでご注意ください。
| High Distinction (合格A :特に優秀な成績) | 100%〜85% |
| Distinction (合格B :優秀な成績) | 84%〜75% |
| Credit (合格C :合格) | 74%〜65% |
| Pass (合格D : 合格と認められる成績 ) | 64%〜50% |
| Pass Conceded (合格E :合格と認められる成績 ) | 49%〜45% |
| Pass Restricted (条件付合格 :合格と認められる最低の成績) | 49%〜45% |
| Fail (不合格) | 44%〜0% |

オーストラリアの大学では、日本の4年制大学にあたる学士過程から、大学院レベルに相当する博士課程まですべてのコースを提供しています。コースの種類は、以下の6つに分類されています。
| Associate Diploma (アソシエイト・ディプロマ) |
Associate Diplomaは準学士、初級資格として位置づけられています。コースの履修期間は2年間が一般的で、秘書、ビジネス、コンピュータなどの専攻分野が用意されています。これらのコースは大学のみではなく、TAFEにも設置されています。 |
| Diploma (ディプロマ) |
Diplomaは学士号に相当する資格として、オーストラリア国内で認知されています。コースの履修期間は3年で、教師養成や看護学、エンジニアなどの専門職に就くために必要な知識や実践的な専門技術を学びます。これらのコースはAssociate Diploma同様、TAFEでも学べます。 |
| Bachelor Degree (バチュラー・ディグリー) |
日本の4年制大学卒業時に授与される学士号にあたります。コースの履修期間は通常3年ですが、専攻によっては5〜6年の履修期間を設けているコースもあります。Diplomaと同じく3年の履修が一般的ですが、Diplomaコースが実践的な知識や技術を学ぶのに対して、Bachelorコースの授業は理論を中心に展開されます。 |
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Postgraduate Diploma (ポストグラジュエイト・ディプロマ) |
大学によっては、Graduate Diploma(グラジュエイト・ディプロマ)と呼ぶこともあります。Diplomaといっても大学院レベルの教育課程コースで、学士以上に位置づけられ、大学院レベルの学位に相当する資格として認知されています。履修期間は通常1年ですが、大学によってはそれ以上のところもあります。 |
| Master Degree (マスター・ディグリー) |
大学院レベルのMasterコースの場合、修士号として位置づけられるMaster Degreeの取得が可能です。履修期間は通常1年〜2年です。 |
| Doctorial Degree (ドクトリアル・ディグリー) |
通称PhD(ピーエイチディー)コースでは、オーストラリア教育の最高地位である博士号=Doctorial Degreeが取得できます。履修期間は専攻コースにより違いがありますが、最低でも3年は必要です。 |
日本の大学レベルに相当する、Bachelor(バチュラー)コースでは一般的にゼミや講義、グループ学習を中心とするコースワークが設けられています。オーストラリアの大学と日本の大学が大きく異なる点は、オーストラリアには日本の一般教養課程のようなものがなく、入学してすぐにある程度の専門知識を必要とする高度な専門課程にはいることが多いということです。Associate Diploma(アソシエイト・ディプロマ)コースとDiploma(ディプロマ)コースは、日本の学士(大学卒業レベル)または準学士(短期大学卒業レベル)に相当する資格取得を目指すコースです。これらは大学レベルに設けられており、専門職に必要とされる実践的な技術と知識の習得が可能です。
MasterコースとPhDコースは、日本の大学院レベルに相当します。Masterコースでは、コースワーク、リサーチワーク、その両方を組み合わせたコース&リサーチワークの中からいずれかを選択し、修士号の取得を目指します。PhDコースでは、講義を受けたりセミナーに出席することもありますが、論文の提出により学位を取得するリサーチワークが主体となります。
また、学士レベルと修士レベルの間に、Postgraduate Diplomaと呼ばれるコースを設けています。これは修士課程へ進むために必要な特定の科目を履修するための役割も果たしており、専門的な資格を必要としている社会人に対しても広く門戸が開かれています。


専攻・コースによって入学条件は異なりますが、平均的な入学基準は以下の通りです。
希望する大学・大学院の入学基準の詳細は、出願前に必ずご確認ください。
大学/Bachelor Degree
| 学歴 | 高校卒業以上。(大学入学準備コースを修了していることが望ましい。) |
| 高校の成績の目安 | 5段階評価で、平均3.5以上 |
| 英語力の目安 | IELTS(Academic)6.5以上 または TOEFL(PBT)550 |
| 必要書類 | 高卒なら高校の担任教師からの推薦状があると望ましい。 |
| その他 | 音楽や芸術系のコースでは、作品(ポートフォリオ)の提出や実演(パフォーマンス)などが課せられることもあります。 |
大学院/Master Degree
| 学歴 | 大学卒業以上。(専攻と同じ、または関連した専攻の学士号を取得していること。) |
| 英語力の目安 | IELTS(Academic)6.0〜7.0以上 または TOEFL(PBT)600 |
| 必要書類 | 専攻コースに関するエッセイ。要求されない場合でも、志望動機や職歴、大学時代の卒論(または研究)のテーマなどをまとめたカバーレターがあると望ましい。 また、日本の大学の教授からの推薦状があった方が有利。 |
大学や大学院の入学基準で最も気になるのが英語力。まだ基準の英語力に達していない場合は、大学や大学院へ入学する前に留学生向けの付属英語コースを受講することによって、条件付きで入学内定がもらえる場合があります。最近では、付属英語コース以外に私立の語学学校と提携している専門学校も増えているので、予算や受講期間に応じて学校を選びましょう。


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